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【第1部】 第4話 シンクロする心②

ผู้เขียน: 桜 こころ🌸
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-05-28 17:33:44

 そうだよね、いきなりこんな知らない場所に飛ばされて。不安になって当たり前。

 すごく明るくて平気そうにしてるから、見過ごしてしまいそうになる。

「僕は王子としてこの世に生を受けた。それはきっと普通の者から見れば幸せなことなんだと思う。

 実際、住む所や着る物、食べることにも困ったことはない。

 贅沢な暮らしをさせてもらってきたと思う」

 ヘンリーは一度言葉を区切ると、少し寂しそうな表情をしてまた語りだす。

 その表情に、私の胸が少し痛んだ。

「でもね……僕はそれを幸せだと感じたことはなかった。

 父上と母上と兄弟達。家族とはなんだか距離があって、他人のようによそよそしい。

 友達だってよく似た境遇の者の中から適当に選ばなければならない。

 すり寄ってくる者も、金や権力目当ての輩ばかりだ。

 僕は自由じゃない。

 将来は決まっているし、好きなことができるわけでもない。夢を抱き、それに突き進むことも許されない。

 もちろん、妻になる人を選ぶことはできず、政略結婚だ。

 普通の庶民が羨ましかったよ。

 あんな風に、自由に生きてみたいと何度思ったことか。

 ……流華、僕は贅沢なのかな?」

 ヘンリーに悲しげな瞳を向けられ、私はゆっくりと首を横に振った。

 彼の話を聞いていると、過去の私を思い出す。

 ヘンリーのその想いは、私が抱えていた想いに似ていた。

「私も、そうだよ。私の家も変わっててさ、普通じゃない。

 人からはいつも遠巻きに見られ、避けられる。

 何をするにしても腫物にさわるように扱われて、友達を作ろうにも誰も近づいてこない。私の周りにはいつも屈強な男たちばかりが取り囲んでた。

 そんな子に近付きたくないよね? まあそのおかげでいつも守られてたけど。

 父も母も幼い時に亡くなったから、両親との思い出はないし。だけど、おじいちゃんがすごく愛してくれたから、寂しくはなかったな。

 私が寂しいだろうからって、いつも側にいてくれて、いろんなところに遊びに連れてってくれた。

 おじいちゃんにはすごく感謝してる。

 今ではいつも側にいてくれる龍もいるし、親友もできて、すごく幸せ。

 それでも……やっぱり小さい頃は普通の家に生まれたかったって思ってた。普通の家族に憧れた。

 だからヘンリーの気持ち、私にはわかるよ」

 私が微笑みかけると、ヘンリーは大きく目を見開き、そして嬉しそうに笑う。

「流華……君は本当に素敵な女の子だね。

 やっぱり、僕は君に会うためにここへ来たんだと思う。

 君を一目見たときから胸が高鳴り、君のことを知れば知るほど君に惹かれていく。

 そして今、君を愛しいと思ってしまった」

 ヘンリーが熱を帯びた潤んだ瞳で私を見つめてくる。

 造形の整った綺麗な手が私の頬にそっと触れた。

 トクン。

 また私の心臓が音を立てる。

 彼に触れられたところが、熱い。

「……私も、不思議なの。

 ヘンリーには会ったばかりなのに、あなたといることが自然に思えて。

 あなたに触れられることが嫌じゃない。ううん、心が喜んでいるような気さえしてしまう。

 なんだか他人と思えない、というか。

 やだ、私……何言っているのかなっ」

 本当に私はいったいどうしてしまったのか。

 こんな、いかにも女慣れしてそうなヘンリーの言うことに振り回され、それを受け入れるなんて。

 今まで思いもしなかったが、もしかして私は簡単に騙される尻軽女だったのか?

 ヘンリーと出会ってからというもの、自分のことがわからなくなってきた。

 どうした? 私!

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ความคิดเห็น (1)
goodnovel comment avatar
憮然野郎
ヘンリーと流華は似た境遇を持つからこそ、流華にとって彼は特別な存在なのかもしれませんね... そんな初対面のはずの彼に好意を持ってしまう流華の心の変化には、流華自身もまだ知らない何か秘密が隠されている気がします……。
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